三角の緩衝材
古い工場のリノベーション提案。工場という巨大な建築の横に、大きさの緩衝材となる建築を付加し、人間スケールの空間を滑らかにつなぐ。
切妻屋根の勾配を延長した増築屋根は、さまざまな小スケール空間を生み出し、最後には地面と交差する(ユークリッドの第五公準より)。
敷地の東側は鉄道駅へと至る道、西側は幹線道路を挟んで新工場・およびパブリックなイベント用途などのために企業が提供している広い敷地がある。この区画が不通であることにより東西が分断されていたため、増築部分はそれをつなぐゲートともなっている。
製作所のほとんどの工場機能は新工場に移転済みのため、旧工場の機能はセミ・パブリックな食堂とする。そうすることで、機能の面からもこの建築は公共と製作所との〈緩衝材〉となる。
SDPx早稲田大学大学院吉村研究室 吉村靖孝スタジオ「都市のオートポイエーシス」



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